南側には飯能河原、北側には天覧…
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くらし
猛烈なさが続く日々に、人も生き物たちもグッタリ…の今年の夏、気がつけば自然界には秋の気配がただよい、夕方にはトンボが飛びかう飯能です。
さて今回は、季節の時計をググッと巻き戻し、夏の始まりのある朝のおはなし。
6月の終わり、いつもの犬散歩道を歩いていると、おや?なんだか生き物たちの気配が。道沿いにある顔なじみの大きなクワの木に目をやると…
あれれ、このモッコリ丸いもの、なんだ?? 近づいてよくよく見てみたら、なんと!
「ミツバチの分蜂(ぶんぽう)」ではないですか!!
春から夏にかけて巣で新しい女王バチが誕生すると、もとの女王バチは働きバチを連れて出ていき、新しく巣を作る場所を探します。
よい引っ越し先がすぐに見つからない場合、一時的に木々などに群がり休憩。
この巣分かれ(引っ越し)を「分蜂」と呼ぶのですが、自然界に暮らすミツバチ分蜂に遭遇できるのは、まれ。私も初体験(初発見)。
早く帰ろうとせかす犬をなだめながら、まんまるに集まったミツバチ群を興奮しながらしばし観察。
わずかに羽を動かしながら集まっている何百というミツバチたちから発せられる空気は、その命の数に反してなんとも穏やか。
まんまるに集まった奥の奥にいる女王バチを、みんなで優しくとり囲んでいました。
翌日の午後に再度訪れてみると、まるで昨日のアレは夢だったのか!?というように、すっかりいつもの木にもどっていたのでした。
日常の慌ただしさ、情報やモノの洪水にうもれた毎日を過ごしていると、つい「日常のルーティン」が当たり前、という錯覚をおこしがち。
季節が巡るのも、命の営みが繰り返されるのも、そして明日もまた朝がやってくることも、そのすべてが当たり前ではないのだなぁ。
飯能は、そんな気づきのキッカケをくれる命の営みがあふれている、やっぱり素敵なところなのです。
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