飯能の国道299号を車で走って…
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くらし
飯能市双柳の国道沿いに面するフラワーショップセーラ。すぐそばにスーパーがあり、買いものついでに立ち寄りやすい場所にあります。
お店に一歩足を踏み入れると、天井にはネパールのカラフルな旗やドライフラワーが飾られ、作業場の敷居にはアジアン雑貨のオレンジ色のカーテンが目を引きます。
エスニック風な雰囲気が感じられる店構えは、店主の好きがたくさん詰まっていました。
オープンから7年。店主・新垣和代さんは、いつも青梅市場から新鮮な花を仕入れています。一日でも長く咲いてほしいと、長持ちするお花を選ぶのがフラワーショップセーラのモットー。
バラやガーベラ、トルコ桔梗なども人気で、母の日やお盆は徹夜するほど大忙しだそうです。
占い師の後押し「花屋できるわよ!」
もともとガーデニングが好きだったという新垣さんは長年、花屋さんとスーパーのパートに出て、ダブルワークを続けていました。
自分で花屋を開きたい夢はありましたが、資金の工面が難しく諦めていました。ところが、ある日占い師に鑑定してもらい状況が一変。
「占い師さんに『あなたは花屋できるわよ!』と後押しされて。その頃、夫の仕事も順調でなんとか資金も用意できて、店舗も見つかりました」とにっこり。
いろいろなタイミングが重なり、急ピッチであっという間にオープンの日を迎えましたが、なんと当時は花を保管するショーケースがなかったとか。
それだけではなく、オープン前日に水道をひねっても水が出ないことに気がついて、自宅から水を運ぶトラブルも…。
「いきなり花屋を始めたから、お客さんに『ここはなんのお店?』と聞かれたりして、最初はいろいろなことがありましたね」と新垣さん。
現在は、飯能市内を中心に、毎日お客さんが足を運んでくれるようになりました。
お客さんから「ありがとう!」「このあいだのお花よかったよ!」と感想を聞くと、励みになると言います。
お花だけでなく、猫の保護活動も
実はフラワーショップセーラは、花屋の経営だけではなく、積極的に猫の保護活動も行っています。
店舗隣のスペースを借りて、日によって譲渡会を開催するなど里親探しにも力を入れています。
毎日のルーティーンを聞くと「朝、猫のお世話をしてから市場へ花の仕入れに出かけます。お店に戻って注文内容のチェック。お客さんの対応をしながら、近所の猫を保護しに外へ出て、立川のほうまで連れていくこともあります」とのこと。
その間、お店はどうするのか伺うと、働くスタッフは同じく猫の保護活動を一緒にする仲間で、お互いに協力しあっていると言います。
「チームhananeco」というグループをつくり、時にはお店を閉めてでも外猫を保護して病院へ連れて行くそうです。
「お花のこと以外にも、最近では猫のお悩み相談で来店される方も多いです。野良猫を放っておけないので、もう10年以上活動しています」と新垣さん。
お店の魅力
フラワーショップセーラは、色彩豊かなお花や植物、保護猫活動で人と動物をつなぐかけ橋などが魅力。でも一番の魅力はなんと言っても、店主の新垣さん。
取材中、終始明るく笑って、満面の笑みとエネルギッシュなパワーを感じさせる方でした。お客さんの中に「元気をもらった」と言って帰る方がいるのも納得。
すこし元気がない日は、新垣さんとすてきなお花に会って、励ましてもらうのはいかがでしょうか。
きっと、お花を買って帰る頃には「明日からまたがんばろう」そんな気持ちになっていると思います。
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記事を書いた人:
飯塚 まりな
イラストレーター兼ライター(主に人物取材を好む)。最近は愛車で過ごす車中ランチが生活の一部。夢は発展途上国で医療や教育に関わる日本人の取材。
2021年に働く30代男女の仕事や生活についてインタビューした『〜西武沿線上で探した〜近所の30代「今」何してる?』を全国の天狼院書店発売(2022年1月まで)。
- 『ちいき新聞』レポーター(2020年〜)
- 『ショッパー』レポーター(2019年〜)
- 介護福祉士
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