たべる

書いた人:赤井 恒平

2022.05.13

パン本来の焼き方を追い求めるカフェ「日月堂」

パン本来の焼き方を追い求めるカフェ
「日月堂」

青空の下、気持ちよいテラス席

高麗川を高台から望む絶好のロケーション、石窯で焼いたパンが人気の「日月堂」。地元の方はもちろん、遠方からも客足が絶えない人気店です。

ランチは自家製パンを使ったボリュームたっぷりのサンドイッチのほか、ドライカレーやピタパンを楽しめます。サンドイッチは一番人気の「国産鶏ハーブチキンとモッツアレラチーズのサンドイッチ」のほか、「コッパとクリームチーズのフレッシュベジタブルサンドイッチ」、「ホールウィートブレッドのツナメルトサンドイッチ」の3種類。

加えて土日祝にはピザも登場。どのメニューも手づくりにこだわり、野菜も新鮮で青空の下テラス席でいただけば、心も身体もよろこぶ贅沢な時間を過ごせそう。

パンの購入だけもOK。看板商品のカンパーニュをはじめ、食パンやフルーツを使ったパンなど魅力的なラインナップなので、ついつい買い過ぎてしまいそう。最大の特徴は薪を使った石窯で焼いていること。温度調節が簡単にできる電気やガスの窯が一般的な中、扱いの難しい薪窯を使うのはなぜなのでしょう?

忘れてしまったものを見つめなおして

2012年に日月堂をオープンさせた上野文康さん。以前は学校の教員として現代社会を教えていたのだそう。しかし、テキストに書かれていることを言葉で伝えるだけでいいのだろうか、という疑問を持ち、実践的なカリキュラムのある自由の森学園の教員となります。

実際に自分たちでやってみる授業の中で上野さんは石窯を作りパンを焼く、という体験をし感動したのだそうです。

「安くて美味しいパンは世の中にいっぱいあるけれど、手間はかかっても本来のやり方を知るおもしろさをそのとき知りました」

そこから上野さんの挑戦が始まります。まず、伝統工法で家を造っている大工さんに協力してもらいながら自宅を建設。やり方を教わったり、壁のつくり方を見学させてもらい、見よう見まねでつくってみたり。できることは自分でやりながら何年もかけて造り上げたのです。

ところが、できあがってみると住む家としては大きいことが発覚。それならお店として活用しよう、と生まれたのが日月堂。現在は上野さんがホールとドリンクを、次男の雄志さんが石窯を、雄志さんの奥さん知可さんがフードメニューを担当しています。

パンを焼く石窯ももちろん手づくり。燃料となる薪は近くの材木屋さんから捨ててしまう枝を分けてもらっているのだそうです。

「10年やってようやく少し石窯の扱いが分かってきました」

と謙虚に語る雄志さん。イベントに出店するとあっという間に売り切れてしまう人気のパン。まだ食べたことのない方はぜひ一度お試しください。

関連情報

店名
カフェ&ベーカリー日月堂
住所
日高市高麗本郷729-1
営業時間
平日 11:30~16:30(16:00ラストオーダー)
土日祝 11:30~17:00(16:30ラストオーダー)
定休日
火・水曜日
TEL
042-978-6263
042-978-6263
HP
http://www.cafenichigetsudo.com/
Instagram
@cafenichigetsudo

アクセス

この記事のタグ

記事を書いた人:
赤井 恒平

飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけた、飯能リノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。

  • 飯能市キーマン
  • AKAI Factory 代表
  • 埼玉県「まちなかリノベ賞」最優秀賞(R2年度)

関連記事/おすすめ記事