たべる

ライター:ふさ

2022.11.29

かわいらしい赤が目印、3人のキッチンカー「Las Fincas」

かわいらしい赤が目印、
3人のキッチンカー「Las Fincas」

あざやかな赤の、かわいらしいキッチンカーと、仲のよさそうな3人。

このお店の名前は、Las Fincas(ラス・フィンカス)。グアテマラ出身の母を持つジョアンとマリルー姉妹、そしてカナダ人のマキシム、というインターナショナルな3人のお店。

ラス・フィンカスとは、スペイン語で「農場」。グアテマラの自然、そして飯能・名栗の緑にもつながる言葉だと、この店名にしたそう。

姉であるジョアンが東京から飯能・名栗に越してきたのは11年前。

カナダで暮らしていたマキシムとマリルー夫妻が「ジョアンと店をやろう!」と、はるばる海を越えてきたのは、なんと今年2022年の1月。

このかわいらしいキッチンカーに出会い、出店を開始した、というまだまだ新しいお店だ。

ラス・フィンカスの全てのメニューを考案しているのは、マリルー。マリルーは、小学生の頃からケーキ屋さんになるのを夢見て、ル・コルドンブルーのパティシエを経て、カナダで自分のカフェを出していたほどの実力派。

ジョアン曰く「マリルーはつくりたいものの味が、材料の組み合わせを考えただけで頭の中でわかっちゃうの!」

お店のメニューでイチオシは?と聞くと「全部!」との答えが。2022年夏に出店してから、メニューはどんどん進化中。

私と娘が何度か食べたのは、プルドポーク(時間をかけて煮込み、ほぐした豚肉)のバーガー。このバーガー、もともとはマリルーが家でつくっていたオリジナルバーガーだそう。

初めてこのバーガーを食べたとき「うまっ!」と、思わず娘と目を見合わせた。

プルドポークを出すお店はあるけれど、だいたいバーベキューソース味。それを予想していたものだから、全然違う味わいにびっくりしたのだ。

中に入っていたのは、ワカモレ(アボカドなどを混ぜたペースト)、マンゴーソース、マヨネーズ、コリアンダー、ハラペーニョなどなど。字を並べただけでは味の想像がつかない組み合わせだけど、これが本当になんとも合う。

この取材の日も、バーガーを前に待ちきれない娘。

ねえ、食べてもいい? と振り返る口元にうれしさが。

どうぞ、と声をかけたらあっという間に食べてしまうものだから、ちゃんと写真が撮れたか心配になったほど。

残念ながらメニューのリニューアルにより、いまこのバーガーはなくなってしまったそう…。でも、バーガーに代わって、ベジチリコンカンが新たに登場。

チリコンカンというのは、唐辛子とお肉という意味の、トマトやお肉や豆をスパイシーに煮る料理のはず。だけど、ベジ??とっても気になる。

この店のオリジナルバーガーの虜だった私と娘にとって、新メニューの期待は高まるばかり。ベジチリコンカン、近いうちに必ず!

そしてこのお店人気の一品で、私たちの大のお気に入り、オールドファッションドーナツ。

人気過ぎて売り切れてしまうので、予約して買う人も多いこのドーナツ、マリルーがカナダのカフェで出していたときから変わらない味。

バーガーやドーナツと一緒に楽しめるドリンクも。

エスプレッソマシーンは、こだわりのROCKET社のもの。

スタンダードなラテやコーヒー、ちょっと変わったラベンダーラテやホットミントチョコレートなど、バラエティ豊かなメニューで楽しい。

ワンちゃん用にヤギのミルクでつくられた「パプチーノ」もあるので、散歩中のワンちゃんも一緒にひと休みできる。

私が取材させていただいたのは、アンティークセレクトショップ「REFACTORY antiques」の駐車場に出店されていたとき。

入間川の木々が葉の色を変えはじめた頃で、そんな風景を眺めながら美味しいものを味わえるなんて、最高のぜいたく。

私と娘がはじめてラス・フィンカスに来たときも、キッチンカーの隣に置かれたテーブルで、まだその頃は青々としていた緑を見ながら食べた。

まだ飯能へ来て1か月くらいの時期で、あまりに素敵な環境に娘がぽつりと「ママ、私たち飯能に引っ越してきて、本当によかったね」と言っていたのを思い出す。

3人みんなが店に立ちながら、ジョアンが広報、マキシムが早朝から調理や力仕事、マリルーがシェフとして、力を合わせてつくるラス・フィンカス。店名もロゴもみんなで考えたという。

マキシムは耳が聞こえないので、今はフランス語の手話でコミュニケーションをとっている。でも、これからは3人で日本語の手話を覚えようと思っているそう。

お話を聞いていると、居心地のよさについつい長居してしまい、いつの間にか暗くなり始めていた。

ジョアンは、食事によっていろいろな国や文化を知る大切さを語ってくれた。ラス・フィンカスは、ジョアンとマリルーとマキシムそれぞれの背景が重なっている。

ここでしか味わえない食事と、3人の雰囲気。飯能にいながら、飯能ではない文化に触れることができる、楽しい時間が過ごせるお店だ。

ちなみにラス・フィンカス、この取材からもどんどん変化を続けていて、バーガーはもっと野菜たっぷり、バンズに紫芋が入り、マヨは自家製タルタルソースに変更されてバージョンアップ。名前も「野菜たっぷりローストポークバーガー」にリニューアル。

甘過ぎないクリームがたっぷりのクレームブリュレドーナツ、バター不使用のりんごと薩摩芋のマスカルポーネケーキなど、美味しそうな新メニューも!

出店先やメニューは、Instagramでご確認を。

おまけ。ラス・フィンカスのドーナツ、買っておいて朝ごはんに食べることも多々。

大きいから全部は食べられないかもと言いつつ、いつもペロッと食べてしまう。これは先日、朝ごはん中に撮った一枚。

関連情報

店名
Las Fincas(ラス・フィンカス)
Instagram
@las.fincas.food

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記事を書いた人:
ふさ

2022年夏、都内から飯能へ移住。都内へ出社したり、テレワークしたりの生活を始めたばかり。

  • 本業以外にも、写真を撮ったり、以前は育児雑誌のブロガー、最近は英語の先生も
  • 車で、娘とふたり旅するのが大好き。最長記録は東京⇆九州
  • ビール愛(詳しくないけど)かなり強め

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