たべる

ライター:赤井 恒平

2023.08.30

手づくりの料理で心身を慈しむ「CAFE HACHISU」

手づくりの料理で心身を慈しむ
「CAFE HACHISU」

飯能市街やその周辺には、思わず時間を忘れて長居してしまうような素敵なカフェが点在しています。「CAFE HACHISU」もその一つ。

自分の中で「他の人に教えたくない」という気持ちと「もっと知ってもらいたい」という気持ちがせめぎ合っているのですが、今回は知ってもらいたいに軍配。

はんのーと読者の方だけに教えます!

小道を抜けた先にある一軒家カフェ

飯能のお隣日高市に入り、車がすれ違えないほど細い道を進んだ先。

そこに広がっているのは、絵本の世界に迷い込んでしまったかのような空間です。明らかに都会とは時間の流れが違いますね。

シンプルなインテリアが並ぶ店内には、小さな観葉植物があふれ、すりガラス越しに差し込む優しい光に満ちています。もう帰りたくなくなってきました。

cafe Hachisuでは、地元の食材を中心に手づくりの家庭料理を提供しています。

メニューは「パンランチ」と「ごはんランチ」の2種類とのことで、今回は寝かせ玄米を使ったごはんランチをいただくことにしました。

待つことしばし。テーブルに運ばれてきた料理を見て、まずその品数に驚きました。ごはん、肉料理、サラダ、冷製スープなど、トレイの上には8品もの料理がところ狭しと置かれています。

色彩も豊かで食べるのがもったいないほど。

すこし茶色く色づいたごはんが寝かせ玄米。通常、玄米は白米に比べて消化がよくないと言われますが、炊いた後3日ほど寝かせることで柔らかくなり、栄養価はそのままで食べやすくなります。

ごはんとお餅の中間くらいのモチモチ食感で、食べ応えもあります。おかずは2か月ごとに変更。取材時は夏を感じる涼しげなラインナップでした。

メインの肉料理、さっぱりとした梅風味の素麺、意外に相性のよいナスのクリームチーズのせ、夏らしさを演出してくれるサラダ、ジュレ、スープの冷製トリオ。

どれもが主役級の存在感を放っていて、一皿一皿じっくり味わいたくなります。

驚くことに、これら全て店主の佐藤明美さんがお一人でつくられているのだそう。「旬」という季節のタイミング、惜しみなく注がれる手間ひま、それらをギュッと凝縮した料理は「食べる」ということにじっくり向き合わせてくれます。

水の下ではつながっている蓮のように

店名の「HACHISU(ハチス)」とは、池などに群生している蓮のこと。

「蓮って、一本じゃなくて集まってたくさん咲いているでしょう? あれ、下はみんなつながっているんです。Hachisuも、みんなそれぞれ暮らしながら根っこはつながっていると素敵だなと思って」と佐藤さん。

2015年にこの場所でオープンして以来(その前は飯能市内にお店がありました)、地元の人に愛され続け、今では遠方からファンが訪れるほどの人気店に。

取材時も地元のクラフト作家さんなどが訪れていて、お隣の「Shaved Nice Ice」のかき氷をいただきながら、イベントのお話などを聞かせてもらいました。

はっ! 昼過ぎに取材に来たのに、気がつけばもう夕方。

みなさんもお越しの際は、時間にご注意ください。居心地がよすぎて、ついつい長居してしまいますから。

関連情報

店名
CAFE HACHISU
所在地
日高市横手446-1
TEL
042-980-1038
042-980-1038
営業日
木・金・土
営業時間
11:30〜14:30
HP
https://hachisu8.com/

アクセス

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記事を書いた人:
赤井 恒平

飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけた、飯能リノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。

  • 飯能市キーマン
  • AKAI Factory 代表
  • 埼玉県「まちなかリノベ賞」最優秀賞(R2年度)

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