はたらく

ライター:つるまゆ

2024.10.18

いくつになっても自分を活かす「飯能市シルバー人材センター」

いくつになっても自分を活かす
「飯能市シルバー人材センター」

飯能市シルバー人材センターは、飯能河原にかかる割岩橋の近くにあります。活動内容については、あまり知らないという方も多いかもしれません。

実は、日々の生活の中で会員の方々の活動に支えられていることがたくさんあります。今回は、職員の飯田さんと高田さんにお話を伺いました。

シルバー人材センターとは?

シルバー会員さんの仕事は、植木の剪定や草取り、ふすまや障子の張り替え、公衆トイレや保育園など公共施設の清掃、毛筆硬筆の宛名書きや施設管理といった臨時的、短期的で軽易な作業がメインです。

「飯能河原の清掃や、小学生児童の通学案内もシルバー人材センターの仕事なんですよ。平日の登下校時には、道路に立って安全を見守っています」

高齢の方を対象に、お仕事を紹介する機関なのでしょうか?

「高齢者(全員)に働く場を提供していますが、それ以外にも社会奉仕活動等を通じて高齢者の生きがいの充実や、社会参加を図ることを目的として設置された団体です」

年齢を重ねても、一人ひとりが健康でイキイキとした生活を送ることを手助けするのが、シルバー人材センターの大切な役割です。

いつまでも活力ある毎日を過ごしてほしい。「働き続けること」は、ハリのある生活を送るための足がかりとなります。

会員の方々の元気な活動が、飯能全体の福祉や安全、活性化につながることを目指しています。

世代を越えた「共助」の気持ちを忘れずに

シルバー人材センターでは、仕事の依頼も受け付けています。所属しているのは、これまでさまざまな経験をされてきた方ばかり。

「ちょっと難しいかな?」と思うことでも、試しにセンターへ相談してみるのがおすすめです。

ITの知識がなくても、地道な作業に長けている方は大勢います。理解しやすいように指示書・マニュアルを工夫すれば、社内負担となっていたPCの入力作業を依頼できるかもしれません。

近頃では、シナモンロールをつくる件で相談があり、仕事につながったとのこと。長年培ってきた主婦のスキルが十分に発揮できる業務です。

シルバー人材センターへ仕事を相談、依頼することは、新たな雇用を生み出し、人材不足を解消できる可能性が大いにあります。

依頼時に気をつけたいのは、高齢を迎えた方々が従事できる仕事かどうか、ということ。

寒暖の厳しい屋外や、高所などの危険を伴う場所での業務、スピードや体力を求めるような仕事は依頼として向きません。

その道のプロに頼むのではない、ということを忘れず、仕事の依頼に応援のような気持ちをプラスするのがポイントです。

新しい出会いから広がる世界

働くことを通して新しい人との出会いや知らなかった世界が広がると、楽しみも増えるものです。

センターでは、顔の見える仲間づくりのきっかけになれば、と毎月第3水曜の午後に会議室を「水曜サロン」として開放しています。

卓上カーリング「カーレット」を開催したり、フレイル予防測定会を実施したり。会員であれば誰でも参加できる企画です。

最近では女性会員の登録も増えているとのこと。自宅と職場の往復だけになってしまうのはつまらない、と女性会員に向けた催しものもあります。

自分に似合う色が見つかるパーソナルカラー講座や、消費者被害の相談を担当してきた会員さんの一人が講師となり、詐欺や悪質商法のリアルな手口に関する勉強会などが開催されています。

「会議室は、会員さんの提案次第でどのようにでも利用いただけます。会員さんからの『これがやりたい!』という積極的なお申し出をお待ちしています」

年を重ねることは、今の自分と地続きだということをつい忘れがちです。

いくつになっても誰もが社会に属していて、いつでも働くことを通して自己実現を図ることができる。シルバー人材センターは、自分自分の選択肢をサポートしてもらえる、頼もしい場所でした。

写真:飯能市シルバー人材センター

関連情報

団体名
(公社)飯能市シルバー人材センター
所在地
飯能市大河原62-2
TEL
042-973-6566
042-973-6566
HP
https://webc.sjc.ne.jp/hannou/index

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記事を書いた人:
つるまゆ

長野県上田育ち→東京経由→埼玉県飯能暮らし/自然に囲まれた生活を愛して、2021年に移住/山と緑、自然食と手仕事、コーヒーを楽しむ生活

  • 職業は経理&ライター
  • 登山大好き
  • 和服大好き

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