リモートワークが普及し、必ずし…
-
特集・連載
「センパイ移住者のーと」第11弾は、田中亘さん・沙希子さんご一家。
実は、今回『はんのーと』初執筆の私も、2023年4月に飯能へ引っ越してきたばかり。今後、もし家づくりをするとしたら…と、飯能暮らしの夢がふくらむ素敵なお家にうかがいました。
暮らすイメージがわいたのが「飯能」だった
「家は『ぐりとぐら』をテーマにつくったんです」
2019年末に、東京都内から飯能へ移住した田中さんご一家。住まいがあるのは、駅から車で10分ほどで着く場所ながら、山に囲まれ川の流れる音が聞こえる静かなエリア、飯能市下畑(しもはた)です。
絵本の世界から飛び出してきたような、山に囲まれた一軒家。家の前に広がる森の中には鳥居がたたずみ、見守られているよう。
裏庭には畑が広がり、ゆず、みかん、ブルーベリー、白菜、大根などが育てられています。
「昨年は白菜と大根が食べきれないくらいたくさんできて。キムチづくりに挑戦しました。ブルーベリーは、ジャムがつくれるくらい採れています」
楽しそうにお話するのは、相模原出身の亘さんと、鶴ヶ島出身の沙希子さん。どうして飯能へ移住することになったのでしょうか?
亘さんは自営業で、イベントの音響として全国各地を飛び回る日々。沙希子さんはフリーランスでグラフィックデザインの仕事をしています。
結婚してからは、夫婦ともに都内で働きながら賃貸アパートに暮らしていました。亘さんの仕事柄、機材を置く倉庫も借りていたといいます。
「子どもが生まれて、自然のある場所で暮らしたいと考えるようになったんです」
旅が好きなお二人は、旅先でも暮らす視点を持っていました。都内の物件や住宅展示場へ足を運ぶも、なかなか暮らしたいと思える場所が見つかりません。
ある日、沙希子さんが飯能市の「農のある暮らし」主催の「移住体験ツアー」を見つけて参加したことが、飯能移住の決め手となりました。
「飯能のツアーで、地元の方ともお話していい土地だなと、暮らしているイメージができたんです。子どものこともありますが、一番は私たちがここで暮らしたいと感じて、移住を決めました」と亘さん。
ものづくりが好きで、畑もしたかったというお二人。加えて亘さんは、都内へ出勤する日も、県外のイベントへ行くときは車。
高速道路のアクセスもよく、旅が好きなお二人は、アクセスのよさにも満足しているそうです。
仕事も暮らしも子育ても、ゆるやかにつながる家
玄関を入るとすぐ、目の前には沙希子さんのワークスペースが。2階への階段もすぐそばにあり、右手には和室、左手にはリビングとキッチンがあります。
仕事をしていても、家事やお子さんの用事などササっと対応できるつくり。お子さんが大きくなっても、家族のコミュニケーションがとれるように、この形にしたそうです。
「ふだんは夜8時ごろ子どもと一緒にふとんに入って、朝3時から仕事をすることもあります」と沙希子さん。生活スタイル、見習いたいです!
お子さんが通う予定の小学校は、全校生徒70名ほどの小規模校。
「小規模校ならではの特色も多く、異学年どうしが関わり、年上の子が年下の子とよく遊んでいます」と校長先生がお話されているのにも、魅力を感じています。
地域に見守られながらの子育て
周囲には地元で長く暮らす人と移住者、どちらもいます。移住してきた人たちは、自治会などへの参加も積極的だそう。
「地域のみなさんが引っ越してきた頃から気にかけてくれて『この土地はゆずが育ちやすい』『畑で採れたから』とお裾分けしてもらったりと、よくしていただいています」
ご近所とのよい関係がうかがえます。
お子さん2人も、大人たちの周りをついて、宝ものを見せてくれたり、外で木の枝を拾ってブンブン振ったり、のびのびと過ごしています。
副編集長も、たくさん遊んでもらっていましたね!
室内と屋外、仕事と暮らし。さまざまな要素がグラデーションになっている暮らしからは、ご家族みなさんの前向きなお人柄も感じとれました。
最後に「飯能に来て困っていることは?」とお聞きすると…「ムカデだけはどうしても苦手で」と控えめに答えてくれた沙希子さん。
「ほかには想定していたような困りごともなく、休みの日も畑仕事や庭づくり、薪を割ったりと暮らしを豊かにしてくれる環境に満ちていることが、何より幸せです」
亘さんも「いい暮らしをしているなあ、贅沢だなあと感じているんです」としみじみ。
「飯能でも一緒に仕事をしたり何かできる人たちが増えるといいなと思ってます」とのこと。お二人と関わりたい人、たくさんいると思います! これからの暮らしも楽しみですね。
写真:赤井恒平
関連情報
この記事のタグ
記事を書いた人:
かたおか 由衣
リゾート運営会社勤務と専業主婦を経て、2020年からライター。2男1女の子育て中。
教育や子育て、エンタメ、キャリアなどの分野で執筆中。2023年春から飯能在住。転勤族。
- ライター・編集者
- 子どもたち学校に行ったり行かなかったり
- 親子ともに飯能暮らしを楽しみたい!
関連記事/おすすめ記事