特集・連載

書いた人:赤井 恒平

2021.12.28

「センパイ移住者のーと」#06 三上和志さん・和美さん

「センパイ移住者のーと」#06
三上和志さん・和美さん

移住先として飯能を選んだ人たちの暮らしから、まちの魅力を探る「センパイ移住者のーと」。第6弾は、20年近く営業されている自転車屋さん「サイクルハウスMIKAMI」の店主、三上和志さんにお話をうかがいました。

家族で住める広い家を求めて飯能へ

三上さんはお隣の入間市出身。「移住」というよりは「引っ越し」じゃないか、と言われそうですが、ここは「移住」と言い切らせていただきます。埼玉県はこういった県内移住が多いのも特徴なんです。

移住のきっかけは、二人目のお子さんが産まれるタイミングで広い家を探したことでした。そして高台にあって見晴らしがよく、お寺の庭や竹林を借景にできる最高の土地と出会ったのです。ちょっと予算オーバーでしたが、一念発起して購入。敷地には中古の家が建っていましたが、将来のことを考えて新築することに。

ところが、最初に依頼しようと思っていた工務店では自分のこだわりを活かしてもらえそうにないと感じ、自転車のレース仲間に紹介してもらった設計事務所に依頼。施工は助産院仲間だった大工さんにお願いしました。予算が足りない部分は自分も作業を手伝ったりして補いながら、完成したのがこの住宅です。

天井の高いリビング、寝っ転がっても低くなりすぎない和風の小上がり、そして寝室に設けられた横長の窓。もちろん飯能移住者に必須の薪ストーブもあります。

庭にはレモンが実り、鶏やうさぎも一緒に暮らす。こんな素敵な生活が駅から自転車で10分程度の距離で叶うのは都市と自然のバランスがよい飯能ならではの魅力ですね。

自転車好きが集まる三上さんのお店

東飯能駅の近くにある「サイクルハウスMIKAMI」はロードバイクやマウンテンバイクを中心に取り扱っているお店。販売のほか、修理やその人に合わせた細かな調整などもしてくれます。さらに、ママチャリなどの修理も受け付けているので、ホームセンターなどで修理ができなかった物も相談してみるのがおすすめです。

こんな自転車一筋の三上さんですが、意外にも学生時代は運動が苦手だったのだそう。

「高校のときに初めてのバイト代でマウンテンバイクを買いました。旅の移動手段として乗っていたんですが、北海道の大学に進学してサイクリング仲間ができ、先輩に誘われて初めて道内の大会に出たんです。そこで表彰台に立つことができて、自分にもできるスポーツがあったんだって」

大学卒業後、各地で行われているレースに出て、企業スポンサーに支援してもらいながら国内ランキング16位まで昇りつめます。5年間選手生活を送り、北海道の大会で5位を飾ったところでレース一本の生活からは引退。入間の自転車屋さんで働きながら、もっと自転車の楽しさを知ってもらうためにみんなと走る企画を始めたのです。

コミュニティは三上さんが独立した今も「サイクルクラブ 3UP.」という名前で続いていて、毎週末イベントを開催しています。「自転車を買ってくれた方に安全な乗り方やマナーを伝えたい」という思いからビギナークラスが中心。速くなくてもいいからカッコよくに乗ろう、をモットーに基本をしっかり学べるのが自慢だそうです。

自転車乗りから見た飯能の魅力

週末、飯能駅には必ずと言っていいほどロータリーで自転車を組み立てている人を見かけます。駅から少し走れば緑あふれる景色が始まる飯能はサイクリストに人気のエリア。その理由を三上さんに聞いてみました。

「低山が広がる飯能周辺は、マウンテンバイクで子どもでも楽しめる里山道がありますし、ロードバイクにとってはバリエーション豊かな峠のアップダウンを楽しめる天国のような場所ですよ」

さらに、ただ走るだけではなく自治会と一緒に里山道を直したり山を守る活動もされているのだそう。ただ走るだけではなく、住民や周りの環境まで考えている、知れば知るほどサイクリストの素晴らしさを感じます。

最後に、和美さんにお店を始めるときの思いをお聞きしました。

「三上くん、自分のお店やりたいだろうなって思っていたので」

三上さんも自転車愛にあふれた方ですが、和美さんもだんなさんのやりたいことを後押ししてくれる素晴らしい方でした。飯能にサイクリストが集まる理由の半分くらいは三上さんご夫婦がいるからなのかもしれません。

関連情報

店名
サイクルハウスMIKAMI
住所
飯能市柳町3−11
TEL
042-974-4490
営業時間
12時〜20時
定休日
水曜、第1・3火曜
ほかレース出場等で臨時休業あり

アクセス

この記事のタグ

記事を書いた人:
赤井 恒平

飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけた、飯能リノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。

  • AKAI Factory 代表
  • 埼玉県「まちなかリノベ賞」最優秀賞(R2年度)

関連記事/おすすめ記事