暦のうえでは立春を過ぎ、しかし…
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くらし
沖縄から飯能へやってきてから、見かける度にずーっと気になっていた植物がありました。それは、みなさんよくご存じのシュロ。大きく広がった葉が、お日さまの光を透かしてなんとも美しい。
飯能では道端や川沿い、山中に限らず、お家の庭など、そこかしこで見かける植物のひとつです。
気になっていたワケ、それは… 沖縄にも同じヤシ科のビロウ(通称クバ)という植物があり、このクバの葉はクバ笠をはじめ様々な生活用具(民具)として活用されているからです。そっくり。
ならば! クバより少し小ぶりのシュロでも、草編みができるに違いない!! そしてふいに、その実験のチャンスはやってきてくれました。
バイト先の庭に、剪定され捨てられたシュロの葉を発見。チャンス到来とばかりに、休憩時間に編んでみました。
ひとまず、実験第1号としてはいい感じ♪
カビ防止のためにぶら下げ輪っか付き。
後日カゴ編み先輩方から聞いた話によると、シュロは乾燥するとだいぶ縮んでスカスカになるから、一度乾かした葉を水で戻して編むとよいとか。こうした知恵の集積が人々の手で紡がれ、やがて文化となっていくのでしょう。
ほんの数十年前まで、それぞれの地域で身近な植物を活用して人々の手で生み出されていた民具。その手技や集積された叡智から見えていたであろう、美しい日常に少しでも近づきたい。
まだまだ探求の実験は続きます。
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