くらし

2021.12.04

はしらベンチでおなじみ! 西川材の相談どころ「西川バウム」

はしらベンチでおなじみ!
西川材の相談どころ「西川バウム」

図書館で、市役所で、駅のコンコースで。飯能市内外のいろいろな場所で見かけるようになった「はしらベンチ」。飯能のブランド材「西川材」の生木をベンチとしてレンタルし、使いながら乾燥させるユニークな取り組みです。

その仕掛け人が西川バウム合同会社、代表社員の浅見有二さん。西川材の魅力や課題についてお聞きしました。


東吾野にあるショールーム

江戸町人が名づけ親の「西川材」

飯能の山々に広がるスギ、ヒノキといった針葉樹林。材木として利用されるべく育てられている人工林です。その歴史は江戸時代までさかのぼります。江戸のまちは度々大火に見舞われ、建築材としての材木を多く必要としました。

飯能の山々から伐り出された材木は、筏に組まれて入間川〜荒川を通って江戸へと運ばれたため、江戸町民から見て「西の川から来る材木」=「西川材」と名づけられました。

「樹種を問わず、この辺りでとれる材の総称としての西川材。秋田杉や木曽檜のような高級材と比べて、身近で毎日の生活の中にあるなじみ深いものとして使われていたようです。東京との近さという点では今も変わらず、身近な材木として活用法を広げていきたいです」

と浅見さんは話します。家を建てるにしても、家具をつくるにしても、気軽に現物を見に行ける位置、というのが飯能の強みです。

ひろがる「はしらベンチ」

かつては盛んだった国産材の生産ですが、安い外国材の普及に押されて産業規模が縮小。親の代から製材業を営んでいた浅見家も、平成に入った頃に家業をたたむことになりました。その後、浅見さんはプレカット(建築材の加工)事業を展開する株式会社フォレスト西川での勤務を経て、平成30年、60歳のときに西川バウムを創業します。

山があってもコスト面から十分に活用ができていない林業の問題を身近に見てきて「山主と製材所が元気になる何かがしたい」との想いで始めた起業でした。

家具の製作販売など様々な事業を起こしますが、一般の方々に「木を知ってもらう」ために行き着いた方法が「はしらベンチ」のレンタルでした。防腐処理の塗装をせず、木そのままの手触りや香りを楽しめると好評で、現在は飯能市内外に約100台設置されているそうです。

利用は月額制で、設置から6か月で新しいものに交換。ユーザーは常に新しいベンチを使用することができます。木材のスピーディーな循環を生むことで、間伐材利用が進んで森が成長し、ひいては気候変動問題の解決にもつながっていきます。

木で何かやりたい!の窓口に

西川バウムは、国道299号沿い「東吾野」駅からほど近い「NPO法人 西川・森の市場」ショールーム内に事務所を置いています。このショールームでは、はしらベンチの実物が見られるほか、西川材を使った家具や雑貨に触れることができます。

「家づくりや家具づくりなど、木で何かしたい人にとっての窓口として、気軽に相談してもらいたい」と浅見さん。たとえば「机の天板になる一枚板を探している」と相談をすれば、製材所を回ってお気に入りの一枚を見つける手助けをしてくれます。

木の温もりと清々しい香りで、リラックス効果のある西川材。家づくりにはハードルの高さを感じる方も、イスやカトラリーなど身近なところに、1アイテムから取り入れてみてはいかがでしょうか。

関連情報

社名
西川バウム合同会社
所在地
飯能市虎秀45
(NPO法人 西川・森の市場ショールーム内)
TEL
042-980-7745
営業時間
9:00〜17:00
※土日はお問合せください
駐車場
あり
HP
https://www.nishikawa-baum.jp/
Facebook
@nishikawa.baum
Twitter
@nishikawa_baum
Instagram
@nishikawabaum

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記事を書いた人:
オオタケ ユウスケ

埼玉都民のための「ライフタウン」メディア「西埼玉暮らしの学校」を主催する地域の編集者。西武池袋線「西所沢」で土曜日だけ開店する小さな書店「サタデーブックス」を経営。埼玉ハンノウ大学の運営ディレクターとしても活動中。

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