森畑鶏(もりはた けい)です。…
-
くらし
森畑鶏(もりはた けい)です。ここでは家庭菜園、薪ストーブ、ピザ窯づくりなどをひと通り経験し、2周目に入った田舎暮らしあれこれを綴っていこうと思います。
ニワトリさんをお迎えすべく、秩父のアライふぁーむさんへ向かった往路に続き、今回は復路の様子をレポートします。年甲斐もなくウキウキした会話で、はしゃぎ気味のおじさん3人を気に留める様子もなく、黙々と作業するおじさんに声をかけてみました。
森畑「あのー、ヒナを買いたいんですけど」
おじさん「どれかな?」
なんだ、やさしいじゃないか。
森畑「烏骨鶏とアローカナの2か月と、岡崎おうはんの3か月を1羽ずつお願いします」
おじさん「…」
ん?無言が気になります。するとおじさん、無言のまま事務所らしき建物の奥から小さな段ボールを抱えて戻ってきました。どうやらそれにヒナを入れるようです。
まず烏骨鶏から。ゲージのふたを開けると、警戒して奥へ逃げるヒナたち。「どちらにします?」という言葉を待つわれわれ。
そんなことを知るよしもなく、次の瞬間、さっきまでのウキウキトークはなんだったのか、という光景を目にしたのです。
おじさんはゲージの中で逃げ回るヒナに無言で手をのばします。必死に逃げ回るヒナ。意外とおじさん苦戦。さっきまでピヨピヨとかわいい声で和ませてくれていたヒナたちは、全く別の声で逃げ回ります。その様子を無言で見つめるおじさん3人。
ようやく1羽のヒナを手にすると、そのまま段ボールの中に入れてふたをします。これがあと二回繰り返され、箱入り娘たちが引き渡されました。箱の中からは、またピヨピヨとかわいらしい声が聞こえます。
なんとも複雑な心境で(おじさんは寡黙なだけで、いい人です)箱入り娘たちを車に積み込み、三人に名前をつけることにしました。
長女:岡崎(岡崎おうはん)
次女:青木(アローカナ/卵の殻が青い)
三女:新井(烏骨鶏/アライふぁーむにちなんで)
帰りの道中、荷室から聞こえてくるかわいい鳴き声に「この声は岡崎だな」「いや新井でしょ」などと、おじさんたちは彼女たちのことは何でもわかってるよ、という親心を競いつつ、アライふぁーむさんでの一部始終を振り返るのでした。
昨年、副編集長からふと渡された本『ニワトリと暮らす』から始まったニワトリさんのお迎え準備。この本に紹介されていた、Hacks@板橋区さんにお会いする機会をいただいたり、黙々と鶏小屋づくりにいそしんだり。そして、ようやく三人娘との新しい暮らしが始まりました。
関連記事/おすすめ記事