水色のかわいらしいお店に足を踏…
-
くらし
好きなときに 好きな場所へ
電車じゃ行けないところへ行こう
(飯能自動車学校パンフレットより)
飯能駅・東飯能駅から電車でのお出かけも便利な飯能ですが、飯能ライフを楽しむには車の運転は欠かせません。
私も移住してきて一念発起。免許を取得して「飯能自動車学校」を卒業した一人です。その飯能自動車学校を経営する3代目社長・沢辺亮一さんにお話を伺ってきました。
畑を自動車教習所に大改造
飯能自動車学校は、昭和37(1962)年に埼玉県公安委員会指定を受けた「指定自動車教習所」です。
その前は何があって、どうして自動車教習所になったのか聞いてみました。
「もとは畑だったんです。戦前、ぼくの祖父は教師だったのですが、戦後に畑をするのがイヤで。運送業に参画するなど試行錯誤するなか『これからは車の時代だから、教習所がいいらしいよ』と話を聞いてきて、昭和30年代に公認の教習制度ができると、畑を教習コースに変えたんです」
今はすっかり住宅街ですが、当時は畑の中にあるコースだったそうです。
「農家が転身して教習所を始めたところが狭山や所沢にもあって、車が好きだったり、ちょっと変わった人だったり。祖父もですが、バイタリティのある時代ですね」
当時は運転免許は珍しく、仕事として操縦のために持つもの。軍隊上がりの人やトラック運転手などを集めて、指導員の資格を取ってもらったそうです。
「だから、今の指導員とはだいぶ雰囲気が違ったでしょうね」と沢辺さんは笑います。
ほめてのばす!
教習所に入校する際に一番気になるのは、どんな指導員に教えてもらえるのか、ということ。
私はなるべく短期間で通いたかったので、比較的空いている時期に入校。空きコマを活用して、総勢10名の指導員の方々に技能教習を指導していただきました。
いろいろな指導員の方にお世話になったことで「教習所の指導員=めちゃくちゃ怖い」というイメージがなくなり、楽しく通うことができました。
(もちろん慣れない運転で緊張しているので、指示や指摘のたびにドキドキするのですが笑)
指導員の採用や教育をどのようにされているのか、沢辺さんにお聞きしました。
「飯能自動車学校には若い指導員や事務スタッフが多く、定着してくれています。幸い新卒採用もよく来てくれて、公共っぽい仕事であることがよいようです」
「好きな地元に貢献したい、というタイプも多いですね。クルマ好きというより、教えることが好きだったり、地元に貢献できる仕事が好きだったりという感じです」
確かに指導員も事務の方もそんな雰囲気です。地域の交通安全に寄与したい、という企業理念にも合っています。
「また、女性指導員が多いというのも特長ですね。指導員30名のうち9名が女性です。埼玉県内で女性指導員の比率が一番高いんですよ」
「指導員の資格は、よその土地へ行っても重宝される資格。ぜひ資格を取ろうという呼びかけをしていて、事務スタッフから指導員になるケースもあります」
「また、女性指導員が出産や育児を経ても続けてもらえるように、月給制から時給制を経てまた月給制に、といった働き方の変更ができるようにしています」
「男性も介護などの理由で時給制を選んでいる指導員もいて、男性女性に関わらず続けてもらえる工夫の一つかなと思っています」
社会的に少子化の影響もあり、指導の雰囲気も変わってきているとのこと。
「サービス業としての意識改革も進んでいて、厳しく指導しても効果がない、いかにほめてのばすか、ということをベテラン指導員も試行錯誤しています」
指導員の全体会議も、真剣ながらやわらかな雰囲気でした。
若い感性を活かし、時代に合わせていく姿勢
今回あらためて取材に伺ったことで、2年前にはなかった新しい取り組みを知りました。その一つが教習原簿のデジタル化。
以前は黄色の厚紙でできた二つ折りの教習原簿で、それを忘れると教習を受けられないという大切なもの。なくさないように忘れないように、いつも決まったカバンに入れたままにしていました。
その教習原簿が、今ではスマホアプリに集約されたとのことで、びっくりしました。教習生はスマホでチェックイン。
指導員はタブレットで教習の状況などを記録します。細かい情報が指導員間で共有でき、よりきめ細かい指導ができるようになったそう。
DX担当の古塚総務課長の推進のもと、実現しました。すごいです。
また面白いなと思ったのが、最近始まったばかりの「アイス販売」の取り組み。売上の一部が、交通遺児基金に寄付されるとのこと。
アイデアを出したのは、事務スタッフとして入社し、資格を取って指導員デビューも果たした女性スタッフ。
「彼女も指導員資格を取ってくれたんですよ。インスタなど広報も担当してくれています。他にも難しい資格に果敢に挑戦中の指導員もいます。挑戦してくれることがうれしいですね」
社員の奮闘にうれしそうな沢辺さん。若いセンスややる気を大切に見守っている様子がうかがえました。
新しいパンフレットも若い方に好まれそうな、おしゃれで優しい雰囲気。以前、私がいただいたパンフレットと全然違います。
ロビーには、こんな面白い掲示も!
ビックリマンシール調イラストでのスタッフ紹介。お世話になった指導員の方々…似てる!!笑
好きな食べものや趣味なども載っているので、教習中の話のネタになりそうですね。
専属の教習指導員がサポート
「飯能はどこへ行くにも車が必要です。ぜひ車を運転して飯能での暮らしを満喫してほしいですね。うちの特長としては、専属の教習指導員が教習生お一人おひとりに合わせて卒業までサポートする制度。どんな指導員がいいかご要望も伺いますし、相性が合わない場合は指導員の交替もできます」
免許取得は、ほとんどの人が初めてのこと。どのように教習を進めていくか、専属でサポートしてもらえるのは安心ですね。
そして、たくさん掲示してるのは卒業生からのメッセージ。
「わざわざ卒業後に、こんなにたくさん送ってくださるのが、本当にうれしいです」と沢辺さん。
「また、ペーパードライバーの方にもぜひレッスンに来ていただきたいです。安心して運転ができるように、運転の勘を取り戻すお手伝いをします」
ペーパードライバーの方は、年間100人ほど来られるそうです。
「安心して安全に運転するために、教習所へもう一度気軽に来てほしいですね」と微笑む沢辺さん。
そこで「はんのーとを見ました…、で特典なんていかがですか?」と勢いでご提案してみたところ「いいですよ!」とご快諾。
うれしい「はんのーと特典」というお約束をいただきました。
初めての免許取得の方も、ペーパードライバーの方も、ぜひ受付で「はんのーとを見ました」と伝えてみてくださいね。
地域の安心・安全のために
地域の交通安全を担う存在の飯能自動車学校。
課題となっている高齢者ドライバーの講習には、なんと年間8,000人もの方が来られるとのこと。
受講者数が多く、法令が変わるたびに対応に追われる難しさがあるのだそうです。
飯能自動車学校を会場に毎年開催している「交通安全フェスティバル コアラまつり」という取り組みも。
シミュレーターなどでお子さんも楽しく交通安全について学べるコーナーや、グルメコーナーなど、家族で一日楽しめる催しを20年近く行っています。
特に若いスタッフが中心に企画して、盛り上げているそうです。今年は、10月13日(月・祝)に開催。どんな「コアラまつり」になるか楽しみですね。
「うちは地域の方に免許を取ってもらっているので、地域貢献でお返ししたいんです」と沢辺さん。
飯能市民にとって、実はとても身近な存在の飯能自動車学校。これからも地域の安心・安全のために、がんばってください!
関連情報

- 名称
- 飯能自動車学校
- 所在地
- 飯能市岩沢958
- 営業時間
- 火曜〜金曜 9:00〜19:30
土曜・日曜 8:30〜18:30
- 定休日
- 月曜日
- TEL
- 042-973-2395
- 042-973-2395
- FAX
- 042-972-6963
- @hannods.okyakusama
アクセス

この記事のタグ


記事を書いた人:
とむ
初飯能から2週間で土地を決め、9か月後に都内を引き払い飯能へ。10か月の仮住まいを経て、2024年1月に本格移住。
家庭菜園と庭づくりをのんびり楽しむアラフィフ主婦。
- 福岡生まれ、あちこち暮らし
- 『コンピューターおばあちゃん』があこがれ
関連記事/おすすめ記事