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たべる
小籠包が食べたくなるとき、ありませんか?
飯能銀座商店街の「日替わりシェフレストラン」で営業している小籠包のお店「京中庵(けいちゅうあん)」。毎週火曜と金曜が開店日です。
中華圏では軽食として親しまれている小籠包ですが、日本では屋台のように気軽に食べられるお店はなかなかありません。
気になっていた京中庵さんのドアを開けると、応対してくれたのは透明感のある女性、渋谷さん。手づくりのごぼう茶をいただきながら、お話を伺いました。
京中庵の小籠包
小籠包の特徴は薄い皮、そして皮にたっぷりと包まれている熱いスープです。フタを開けると、せいろからもうもうと立ち上がる湯気。皮をていねいに重ねたひだをつまんでレンゲにのせ、黒酢と生姜の千切りと一緒にパクリ。
熱々のスープに口の中をやけどしそうになりながら、それでも冷めないうちに平らげたい!と、なかなか箸が止まりません。
小籠包は、蒸したときにスープが液体になるように、ゼリー状に固めた餡を薄皮に包みます。京中庵では、よく使われているゼラチンを使いません。
その代わりに寒天を使用しています。理由は、動物性のゼラチンが持つ独特の匂いを抑えるため。海藻からできている寒天は匂いを和らげ、食物繊維も一緒に摂取できます。
さらに、餡には血液の流れを補う作用がある「当帰(とうき)」と、乾燥、利尿や強壮に効果的な「黄耆(おうぎ)」という2種類の漢方も混ぜ込んでいるとのこと。
おいしいだけでなく、味や香りにこだわった、体にやさしい小籠包なんです。
整体師として長く「体」と向き合って
いつもは整体師として働いている渋谷さん。過去に体調を崩した経験から、自然と体に関心が向いたと話します。マッサージやツボ押し、気功のほか、漢方に関する本を読みながら、私たちの体が抱えるさまざまな悩みの原因を学んできました。
「人の体に向き合う整体師の仕事は楽しい」
そう語る渋谷さんに転機が訪れたのは2020年。生活スタイルが一変し、ぽっかり空いてしまった時間を何か楽しいことに使いたいと考えていたとき、以前暮らしていた上海で食べた小籠包が思い浮かびました。
何度も試作を重ねて、味を調整。納得のいく小籠包ができあがったころ、飯能商工会議所が運営する「日替わりシェフレストラン」の募集に出会ったのです。
好きなこと、楽しいことを続けていく
本業が休みになる火曜と金曜が京中庵の営業日。休日返上で働いていても全然疲れません、と話す理由は「楽しいから」。
「働いている時間は、自分のために自由にできる貴重な時間。お昼を食べるのを忘れるくらい没頭しています」
メニューは小籠包におかず4品とおかゆがつく定食スタイルのほか、単品での注文にも対応。品数が多く、男性でも充分に満足できる量を一人で準備しています。
「楽しみに来てくださる常連さんや、お一人でふらっと入ってくださる方もいます。お客様にたくさん来ていただきたい気持ちもありますが、10食を目安につくっているので、今はこのぐらいのペースでちょうどいいかな。縁があればまた来てくれる、それで十分かなと思っています」
体のことは体に任せて、余計なことは考えない。おいしいものを食べること、好きなことをを続けて楽しむことが大切、と話す渋谷さん。
体にやさしい小籠包をお腹いっぱい食べてみたい!という方、ぜひお店に足を運んでみてください!
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