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「宿泊施設が少ない」と言われてきた飯能に、宿泊施設「木のまち暮らし」が、2027年1月オープンを目指して準備をしています。
舞台は、閑静な住宅街に建っている築90年の空き家。すぐ近くに川が流れている絶好のロケーションです。

コンセプトは「木と、まちと、暮らしがつながる古民家宿」。ただ泊まるだけではない、飯能というまちを楽しむ宿なのです。
まちの玄関口として
「おかえりなさい」と言える宿に
ちょっと懐かしさを感じる外観と、果樹やハーブのお庭がお出迎え。

玄関に入り、立派な丸太でつくられた床に上がったところで荷物を置いて、部屋の中へ。
部屋に入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、家族全員で休めそうな大きなベッド。その横には、子どもたちが喜びそうな絵本が並んでいます。

部屋の奥には広々としたリビングルーム。庭まで続くヒノキの床に腰かけられる、掘りごたつのテーブルがあります。

ちょっとしたところに、子どもたちだけが入れる小さな部屋が。そんな遊び心もうれしいポイントです。
そして、なんといってもうれしいのは大きなお風呂。

自宅ではなかなか味わえない鋳物のお風呂に入ると、窓からは空が見え、まるで露天風呂にいるかのような気分になれます。
もう一つの特徴は、宿を運営するご夫婦がまち案内をしてくれること。

美味しいお店はもちろん、お店をやっている方も紹介してくれるから、なんだかまちの一員になったよう。西川材の森をめぐるツアーなどもあります。
ただの観光とはひと味違う旅にしてくれる宿なのです。
なぜ、まち宿を始めるのか
プロジェクトを立ち上げたのは、東京都立川市在住(8月末に飯能移住予定)の中尾直暉さん(なおき)さん・穂風(ほのか)さんご夫婦。

飯能に関わり始めたきっかけは何だったのでしょう。
「最初に入社した設計事務所で、コンポストをつくろうとしたんです。外側に木材を使いたいなと思っていたところ、飯能市の木材・西川材と建具屋さんを紹介してもらったのが始まりです」
直暉さんは、実際に山へ行って林業家の話を聞いて衝撃を受けます。
日本の森林が危機的な状況だと知り、自分に何ができるのか考え、思いついたのが西川材を使った宿だったのです。
「当初、宿づくりについて話し合ったときは、今はお互い忙しいから、老後でもいいんじゃない?ということになりました」

「その後、別の設計事務所へ転職したのですが、かなりの激務で私も宿のことは忘れていたんです。子どもが生まれて、環境が激変したこともあり仕事と家庭のバランスが保てなくなってしまいました」
そんなある日、ふと飯能のことを思い出して休日に家族で飯能へ遊びに行ったそう。
「山を歩いて川で遊んで。とてもゆったりした時間でした。みんな自然体でいられたんです。何より娘が楽しそうで」と穂風さん。

家族で初めて訪れたまちが、家族の心をつなぎ直してくれたのです。
その体験もあって、穂風さんから直暉さんへ「老後じゃなくて、飯能で今、宿やってみない?」と持ちかけたのです。

「友人や親からは『本当に大丈夫?』と心配されるんです。でも、飯能の人たちは『面白いね!手伝うよ」と言ってくれる。もちろん悩んでいる部分もあります。設計事務所にいた仲間たちは、設計士の資格を取ってどんどん前へ進んでいる。自分はこのままでいいのかって」
「でも、地域の方々の想い、子どもの将来、自分たちができることが重なったのが『木のまち暮らし』という宿だったんです」

自分たち家族が感じたことを他の家族にも知ってほしい。きっと穏やかな時間を必要としている人たちがいるはず。
そう信じて、飯能内外の多くの人たちに支援されながら、ご夫婦で設計施工を進めています。

それでも、どうしてもお金が必要になる部分があり、ふたりはクラウドファンディングを実施しようと考えます。
ただ泊まるだけではない、飯能を深く体験できる宿「木のまち暮らし」についてもっと知りたい方は、SNSやクラウドファンディングのページをチェックしてくださいね。
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記事を書いた人:
赤井 恒平

飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけた、飯能リノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。
- 飯能市キーマン
- AKAI Factory 代表
- 埼玉県「まちなかリノベ賞」最優秀賞(R2年度)
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