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2021.10.02

飯能クリエイターファイル(No.1)サタデーファクトリー

飯能クリエイターファイル(No.1)
サタデーファクトリー

職人の技術をつなぎ、新しい価値を生み出す

飯能に関わるクリエイターを紹介し、飯能の新たな側面を掘り起こす企画「クリエイターファイル」の第一弾は、サタデーファクトリーの小田切知真さんと瀬戸口晴美さんです。さて、お二人は何をつくられているのでしょう?

「石や木、鉄を使ったインテリアやおもちゃをつくっています。自分たちでも製作しますし、設計したものを様々な業種と協業もしています」

と、笑いながら小田切さん。サタデーファクトリーは、職人が持つ高い技術や、工場で物をつくるときに生まれる廃材をアイデアでつなぎ合わせ、新しいプロダクトを生み出すクリエイターなのです。

バネ工場の技術を使ったDIYアイテム

サタデーファクトリーの代表的なアイテムの一つが「プランクリップ」。商品だけ見るとどうやって使っていいのかわかりませんが、実はコレ、釘を使わずに小屋や椅子をつくることができるDIYアイテムなんです。

このように厚さ12mmの板を挟み込んで簡単に組み立てたり、分解したりできるスグレモノ。子どもが入れるくらいのサイズの小屋をつくったり、大人が座っても大丈夫な箱がつくれたりします。

つくっているのは大阪のバネ会社。その会社の技術力に着目した小田切さんがプランクリップを提案。試行錯誤の末、製品が完成したとき「ふだんバネは何かの製品に組み込まれるので、自分たちがつくったものがそのまま商品になるのは初めてです!」と喜びの声をいただいたのだとか。

境界を飛び越える能力

「職人さんたちの技術は木なら木、鉄なら鉄、と一つの素材に特化しています。そこから生まれるプロダクトは素晴らしいのですが、ちょっと素材の組み合わせを変えるだけでもっと素敵な商品が生まれる場合があるんです」と、小田切さん。その発想はどこから生まれるのでしょう? お二人の経歴を聞いてみました。

以前の二人は建物の設計や企画をする会社に所属していました。ある日、建設現場で職人さんたちが廃材を使って自分たちの使いやすい道具をつくっているのを目撃。「売っていれば買ったほうが楽なんだけど、売ってないからさ」という言葉に、技術のある職人さんならまだ世の中に出ていないプロダクトを生み出せるんだ、と閃きを感じました。

その後、地元の入間市に戻りつつ2015年にサタデーファクトリーを立ち上げ。最初は廃材を使って一点もののテーブルやイスをつくっていましたが、商品が売れるようになってくると廃材ではカバーしきれず、今では試作で廃材を利用。商品は量産し、職人さんの新しい仕事になっているのだそうです。そして現在、すでに90点以上のプロダクトが生みだされているのです。

サタデーファクトリーが行う職人さんの技術を転用する仕事は、新規事業の相談にまで発展しています。

「『新規事業』って言うとみんな構えちゃったり、重たく受け止めてしまうのであまり言葉として使いません。いつもつくっている物をちょっと変える相談をする感じですね」

自分たちでも製作をしているため素材を知り、職人の気持ちまで理解する小田切さんの仕事は、まさに新しい価値を生み出すクリエイターですね。

飯能にアトリエを構えるメリット

小田切さん、瀬戸口さんのご自宅は狭山市にあります。なぜ飯能でアトリエを構えているんでしょう?

「私たちのような小規模のクリエイターが借りられて、音を出していい作業場がなかなか見つからなくて飯能へ辿り着きました。家から近いというわけではないけれど、ネットでの販売がメインなので特に不便は感じません」と瀬戸口さん。

また、飯能には素材として「西川材」があり、製材所も多いので木材関連の相談がすぐにできるのもいい所なのだそうです。サタデーファクトリーで製作する玩具やトレーなどの木部は全て飯能の木材、西川材。

さらに今、プランクリップと木材をセットにした犬小屋や子供用の小屋のキットを西川材を扱う工場と考案しているとのこと。HPにはインテリア小物や子ども向けの知育おもちゃもあるので、ぜひチェックを!

関連情報

店名
Saturday Factory
所在地
飯能市上赤工275-1 B1棟2号
営業時間
11:00~17:00
定休日
水曜日
HP
https://www.saturdayfactory.com/
Facebook
@SaturdayFactory
Instagram
@saturdayfactoryshop

アクセス

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記事を書いた人:
赤井 恒平

飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけたリノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。

  • AKAI Factory 代表
  • 「まちなかリノベ賞」最優秀賞

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