暦のうえでは立春を過ぎましたが…
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くらし
飯能の商店街で買いものをすると、小さなオレンジ色のチップがもらえます。
ちょっとタレ目の小鳥がマスコットキャラクターの「ハローチップ」。飯能市民にとっては、おなじみ?の存在です。
ハローチップとは?
ハローチップとは「飯能スタンプ会」加盟店が発行するポイントサービスです。加盟店で買いものをすると、100円ごとに1枚もらえます。
専用の台紙1冊分を集めると、加盟店ならどこでも500円分の買いものができるのがメリット。台紙で買いものしたときも、もれなくハローチップが1枚もらえます。
さらにチップでいっぱいになった台紙を、飯能信用金庫(中央支店)、東和銀行(飯能支店)へ持っていくと、500円分の預金ができるという、驚きの特典。
何周かまわって新しい、飯能の地域通貨のようです。
ハローチップで、ガラポン抽選会
ハローチップの楽しみは、集めて使うだけではありません。いっぱいになった台紙1枚で「パワーアップ抽選会」への参加権が得られます。
隔月で商店街事務所前で開催される抽選会は、行列ができるほどの人気イベント。その理由はハズレなしのお得過ぎる特典にあります。
500円の台紙1枚が最低でも800円、なんと最高10,000円にまでパワーアップする豪華な内容。ガラポンを回す手に思わず力が入る、魅力的な抽選会です。
懐かしさ満載のハローチップ
ハローチップのよさは、1枚ずつ手作業で台紙に貼って集めるというアナログなところ。
たまったポイント(チップ)が目に見えて確認できると、数字やデジタルで確認する以上の満足感を味わえます。
「過去にはカード型のポイントカードが検討されたこともあった」と教えてくれたのは、創業大正12年の鮮魚専門店「滝長」の滝沢さん。ハローチップ立ち上げ時のメンバーでもあります。
台紙に貼っていくよさを残すことにした飯能スタンプ会。「昭和感あふれる懐かしいイメージだけど、サービスが始まったのは平成なんだよね」と笑います。
長く続くお客さまとのご縁
そして、ハローチップの魅力は買いものをするたびに、手渡しのコミュニケーションが生まれるところ。チップについての声がけが、新たな会話に発展することもあります。
よく響く美声の持ち主として、商店街の「声」を担当することも多い「こめよし商店」の岡部さん。
ハローチップが始まって、30年以上が経ち、子どもが貼ってくれるから、知り合いが集めてるから、と買いものと一緒にハローチップを集めている方も多いそうです。
「子どもの頃から通ってくれた方が成人されて、振袖姿でお店に来てくれたんだよね」
個人商店ならではの手渡しのよさが残るハローチップ。飯能のアットホームな商店街にささやかに、そしてしっかりと根づいています。
台紙型のポイ活は懐かしい、と感じる年代の方もいれば、なじみの薄い世代もいるかもしれません。集めたチップが目で見てわかるポイント制度。意外とハマります。
商店街でのお買いものついでに一枚、お店で台紙をもらうところから始めてみませんか。
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