くらし

書いた人:飯塚 まりな

2024.03.12

飯能でアートに触れたいとき「ギャラリー美杉台」

飯能でアートに触れたいとき
「ギャラリー美杉台」

芸術家やクリエイターが集まるまち、飯能。日々、個展や展示会で自分の作品を披露される方々がいます。

そこで今回は、おすすめの画廊をご紹介。2005年にオープンした飯能市美杉台にある「ギャラリー美杉台」です。

地域の作家だけでなく、東京都内や秋田から京都まで遠方からもたくさんのアーティストが訪れ、絵画、彫刻、工芸、テキスタイルなどジャンルを問わず、作品を発表しています。

飯能の建築家・浅野正敏さんの設計

ギャラリー美杉台のオーナー虎澤ますみさんは、飯能窯先代窯元の虎澤英雄さん(享年86歳)の娘さんです。

当時、貸しギャラリーを開きたいと提案したのは、父の英雄さんでした。

ますみさんは結婚してから長い間、国分寺で暮らしていましたが、実家のある飯能へ引っ越して、家を建てる際に英雄さんから「ギャラリーをつくってほしい」と言われたそうです。

生涯にわたり夢を追いかけ、大勢の人に作品を見てもらいたいという父親の願いを叶えるため、ますみさんご一家は家の一部をギャラリーにすることを決意。

「美杉台で、道行く人が自然を目を向けて、作品を鑑賞することができる素敵な場所ができました。父は、陶芸以外の作家さんたちと出会いたかったのだと思います」

設計を依頼したのは、飯能在住の浅野正敏さん。現在も自然環境に重きを置き、飯能の自然を守るため環境保全に尽力されている建築家です。

ますみさんは、10代の頃から浅野さんの建築に憧れていました。

「高校生のときに浅野さんのご自宅へ飯能焼をお届けすることがあり、お住まいを拝見させてもらいました。そのときから『将来、家を建てるなら絶対浅野さんにお願いしたい!』と思っていました」と懐かしそうに話します。

ギャラリーに一歩足を踏み入れると、コンクリートの壁面に沿って美しい曲線と、床は飯能焼でつくられています。

奥は吹き抜けになっていて、木の温もりを感じるモダンな空間に引き込まれます。

「年間を通して、テキスタイルやファッション系の展示会で使われることが多く、わりと女性の作家さんたちが利用してくださる印象です。リピーターの方も多く、飯能で暮らす方々といい交流もできているみたいです。父も喜んでくれていると思います」

ギャラリー前の道路に面した大きな窓は、額縁のように外の風景を眺めることができ、四季の移ろいを感じられ、作品鑑賞以外の楽しみもあります。

個展・展示会、初心者でもお気軽に

作家であれば、個展や展示会を開くときに、会場選びに悩む人も多いはず。作品はあっても、なかなか発表の場がない人もいるのではないでしょうか。

「新しいことを始めたい、発表する場がほしいと思う方は、ぜひギャラリー美杉台を利用してみてください。いろいろご相談に乗りますし、台やピクチャーレールなどお貸しできるものもあります」とますみさん。

ギャラリー美杉台は、5日間もしくは6日間で予約することができます。お問合せは、飯能窯へ直接お電話お願いします。

関連情報

名称
ギャラリー美杉台
所在地
飯能市美杉台3-24-7
TEL
042-973-9099(飯能窯)
042-973-9099(飯能窯)
定休日
火曜日
レンタル期間
水曜日〜日曜日 or 月曜日
貸出時間
10:30〜18:00
(搬入搬出時間を含む)

アクセス

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記事を書いた人:
飯塚 まりな

イラストレーター兼ライター(主に人物取材を好む)。最近は愛車で過ごす車中ランチが生活の一部。夢は発展途上国で医療や教育に関わる日本人の取材。

2021年に働く30代男女の仕事や生活についてインタビューした『〜西武沿線上で探した〜近所の30代「今」何してる?』を全国の天狼院書店発売(2022年1月まで)。

  • 『ちいき新聞』レポーター(2020年〜)
  • 『ショッパー』レポーター(2019年〜)
  • 介護福祉士

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