飯能下畑郵便局の近く、眼下に成…
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たべる
飯能の南高麗へ移住してくる前に眺めていたGoogle マップ。近くにとても評価の高いお肉屋さんがある!
商店街のお肉屋さんにあるような揚げ物が近くで買えるのだ、とわくわくしていました。
お店を構えて、45年
それが、肉の島田屋さん。ご主人と奥さまが仲よく二人三脚で営業されている、昔ながらのお肉屋さんです。
ご主人の嶋田巌さんは、名栗のご出身。
18年ほどの修行期間を経て、35歳で独立すると決めていた嶋田さん。ちょうどよいタイミングで、以前は食料雑貨店だった空き店舗を紹介され、今の場所にお店を構えました。
昭和55年、今から45年前のことでした。
上の娘さんが小学校へ上がる歳、下のお子さんは保育園。園まで送り迎えをし、娘さんが学校から帰ってくる中で、子育てしながらの商売は忙しかったそうです。
近くからも、遠くからも
肉の島田屋さん、とても人気のあるお店です。店舗前の2台分の駐車場には次々と車がやってきます。取材中にも、ひっきりなしにお客さんが。
幼稚園帰りのお子さんとママ、お惣菜とお肉を買い込むご婦人、夕飯に揚げ物を買いに来られた男性も複数。
そんな肉の島田屋さんには、飯能市内はもちろん、青梅、日高、狹山、川越など周辺の市町村から、遠くはあきる野や栃木県からもご来店があるそう。
自転車ツーリングの20名ほどの方たちが、コロッケを購入されて、ご主人とお店の前で記念撮影、なんてことも。
「詳しいことはわからないけど、紹介したいから写真とってもいい?なんて聞かれるよ」
インターネットの情報やSNSの影響を感じていらっしゃいました。
一番人気のコロッケはシンプルながら絶品
人気商品をお聞きしたところ「コロッケ、メンチカツ、唐揚げかな」とのこと。コロッケを仕込むときは、朝6時半からジャガイモをゆで始めるのだとか。
THEお肉屋さんのコロッケですが、ミンチは控えめ。ジャガイモたっぷりのシンプルな一品で、ころもがしっかりしていて味つけが絶妙。これが物価高の今うれしい1個90円!
「パン粉は3種類まぜてるの。粗いのと中くらいと、あと少し乾かしたのと。乾かしたのを入れると、カリッと歯ごたえがあっていい」と美味しさの秘密を教えてくれました。
取材中に来られて、ロースカツをご注文の常連さん。「厚めでお願いね! カツは厚めじゃないとね」とのオーダーに、肉を分厚く切り分けて、その場でカツに仕立てるご主人。
個人店ならではの対応力に驚きました。
手づくり惣菜もいろいろ。カレーパンは、お店オリジナルではないそうですが、揚げたてがたまらなく美味しいのでおすすめです。うずら卵フライや大学芋も気になります。
地域の子どもたちとの素敵な関係
お肉も味がしっかりしていて、しっとり美味しく、さすが「肉の」島田屋さん。
ショーケースの状況によって、その場でひき肉を挽いてくれたり、唐揚げ用など用途に合わせてカットしてくれたりもします。
南高麗小学校・中学校と美杉台の保育園の給食にも、お肉を納めているそう。
また、すぐ近くの南高麗小学校の子どもたちが育てたジャガイモを買い取り、コロッケにして販売。代金は、また次のジャガイモづくりに活かされる。そんな取り組みもされています。
この特別なコロッケは、あっという間に売り切れ。お店の前の通りで、笑顔の親子連れをたくさん目にすることができます。
また、小学2年生の町探検の授業にも協力されているとのことでした。
みんなに愛されているお店
「子どもたちが結構来てくれて、かわいくてね」と目を細めるご主人。
「子どもはハムカツも好きだね。体操教室の帰りに寄ってくれたり。学校の先生も唐揚げを買ってくれたり。新しく来た先生の奥さんがコロッケを気に入ってくれて、金曜にどっさり買ってくれるなんてこともあるよ」
お話好きな優しいご夫婦。会話が楽しくて、ついつい長くお邪魔してしまいました。
「無理したら体が動かなくなるから、休み休みやってるよ」と笑うご主人。
営業時間も変更を重ね、今は昼休憩を長めに。それでも閉店後に後片づけが終わるのは、20時をまわるとのこと。体力勝負です。
ご夫婦揃って、いつまでもお元気でいてください。またコロッケ買いに行きますね。
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