飯能市美杉台の住宅街にある、P…
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たべる
もはやイタリアン激戦区と言ってもいいほど、お店の多い飯能。パスタ、ピッツァ、創作系、健康志向など、市内各所に個性豊かなイタリアンレストランが点在しています。
そんな中、2024年1月に飯能駅北口からすぐの飯能銀座商店街に、本格的なナポリピッツァを提供するピッツェリア「ピッコラ ナポリ」がオープンしました。
店内は白を基調にしつつも、木をたっぷり使った温もりのある雰囲気。
床にあしらわれたイタリア製のタイルや、天井から吊り下がる照明がアクセントになり、おしゃれな空間をつくりあげています。
空き店舗のリノベーションで、設計したのは「若手建築家特集」で記事にもなっているオープンサイト建築設計事務所の双木洋介さん。
テーブル14席、カウンター7席、最大8名まで入れる個室もあるので、お一人でもご家族でも、ちょっとしたパーティにも対応してくれる使い勝手のよさがうれしいですね。
ピッツァは、マルゲリータ、マリナーラ、クワトロフォルマッジなどスタンダードなものから、期間限定のものまで約20種類ほど。
季節によっては、地元の農家さんから仕入れた野菜を使ったピッツァも登場するので、席についたらまずおすすめをチェックしてみてください。
一番人気は、やはりトマト、バジル、モッツァレラチーズを使ったマルゲリータ。
意外なところでボッタルガ(からすみ)を使ったピッツァも注文する人が多いのだとか。どれも美味しそうなので、メニューとにらめっこする時間が長くなりそうです。
ピザのサイズは、約28cm。ボリュームはあっても、やさしい味わいとふんわりとした食感で、女性でも一枚ぺろりと食べる方が多いそうです。
他にも前菜やメインのお肉料理などもあるので、組み合わせて注文してシェアで楽しむのもいいかもしれませんね。
ナポリで1年、都内で10年以上学んだ伝統の味を飯能へ
オーナーの岡部拓さんは、ピッツァの本場イタリア・ナポリで修行経験のあるピッツァイオーロ(ピッツァ職人)です。
中学生の頃から飲食業に関心を持ち、高校卒業後にパン屋に就職。そのときにナポリピッツァに出会い、魅了されてしまいます。
その後、ピッツァをメインに提供する都内のレストランで技術を学び、2015年から1年間、本場ナポリへ渡り修行を重ねました。
そして生まれ故郷でもある飯能に、ピッコラ ナポリをオープンしたのです。
「ナポリピッツァは、手で生地をのばすんです。中心部を薄くして、外側にコルニチョーネ(縁の部分)をつくるのが特徴です。外はパリッと、中はもっちりとした食感を楽しんでもらえるとうれしいです」と岡部さん。
コルニチョーネは生地を丸めているのではなく、空気が窯の熱でふくらむので軽い食感になるのです。ここも職人の腕の見せどころですね。
もう一つの特徴は素材のシンプルさ。生地は小麦粉と塩のみを使い、マルゲリータなら、その上につぶしたホールトマト、モッツァレラチーズ、バジルをのせて焼くだけ。
「シンプルだからこそ、素材の違い、技術の違いが出やすいんです。その日の気分も味に影響してしまうんですよ。あれこれ考え過ぎず、リラックスしているときがうまくいくかな」
そうお話いただいている間も、後ろの釜では薪が燃えています。
ブルーが美しいピザ窯はナポリの職人につくってもらい、イタリアから運んできたもの。薪は広葉樹のナラをメインに使いながら、スギで微妙な温度調整をします。
「下手な人は、温度を上げ過ぎてしまって焦がしちゃうんですよ。慣れてくれば、温度計を使わなくても、だいたいの温度はわかります」
と言いながら、パーラー(ピザを窯に入れる大きいしゃもじのようなやつ)を使って、手早くピッツァを滑り込ませます。
そして、待つこと90秒。絶妙な加減のピッツァが焼き上がりました。
文字にすると簡単に見えますが、素材の配合、力加減、焼き具合など熟練の技術があってこそ、美味しい一枚ができあがるのですね。
奥深い本格ピッツァの世界、ぜひお店で味わってみてください。
関連情報
- 店名
- ピッコラ ナポリ
- 所在地
- 飯能市仲町3-9
- 営業時間
- ランチ 11:30〜14:30
ディナー 17:30〜21:30
- 定休日
- 月曜・火曜
- TEL
- 080-6470-2894
- 080-6470-2894
- @piccola_napoli_2023
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記事を書いた人:
赤井 恒平
飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけた、飯能リノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。
- 飯能市キーマン
- AKAI Factory 代表
- 埼玉県「まちなかリノベ賞」最優秀賞(R2年度)
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