飯能大通り商店街、小町公園のお…
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たべる
「飯能は山に近いから、涼しいでしょう?」とよく聞かれます。いえいえ、しっっっかり暑いです。
この時期は、浮き輪を持って歩く家族連れをよく見かけます。もちろん、みなさんの行き先は川! 飯能では、暑い夏=川遊びの絶好のシーズン。
この記事を書いている今日、東京から飯能へ引っ越してぴったり2年が経ちました。2年前の夏、娘はまだ小学生。
最初の夏は、毎日のように川へ通いました。気軽に川で遊んで涼をとれるなんて、子どもにとって贅沢な環境だなあと思ったことを覚えています。
あの頃は、といってもたった2年前ですが、子どもの目線で楽しむ飯能の夏を満喫していたな、と思います。
この春、娘は中学生になりました。たった2年、されど2年。
この2年間、毎日一緒にいる私でさえびっくりするほどのスピードで、娘は心も体も大人に近づいています。おそらく今年中には、とうとう私の身長を追い越すことでしょう。
近頃、娘と過ごしていると、飯能での暮らしやその楽しみ方が、子ども目線ではないものに変化してるな、と感じます。まるで大人と接しているような。
うれしくて、そして少しだけさみしい、成長の証ですね。
さて、そんな娘と先日素敵な佇まいのお店へ行ってきました。2022年に渡邉さんの記事にもなっている畑屋さんです。
記事にもあるように、畑屋さんは明治創業。創業時は割烹料亭として、その後鰻屋として、花街時代の3階建て料亭建築を現代に残しつつ、飯能とともに歩んでこられた歴史あるお店です。
以前、娘と前を通るたび「鰻食べに行ってみたいね」と話していたのですが、残念ながらお伺いする機会がないまま、鰻屋としては一度お店を閉じられました。
そしてこの春。「畑屋さんが開いている!」と気がついて、お店の前に行ってみると「氷」の旗とメニューが。
この4月から、かき氷屋さんとして再びお店を開けられたとのこと。これは行ってみなきゃ!とある日の午後、かき氷を食べに行ってみました。
初めて入る畑屋さんの雰囲気。
すだれの間からさす光がきれい。
鰻屋時代から残る、懐かしさを感じるものたち。
お客さんがいらっしゃると、また雰囲気が違うと思うのですが、この日はたまたま私たちだけ。
静かであたたかい雰囲気のなか、娘とかき氷をはんぶんこして食べることにしました。注文したのは、白いかき氷。3種のシロップとお茶、お新香つき。
シロップは、狭山和紅茶、深炒りほうじ茶、深蒸し煎茶。かき氷の想像以上の大きさにびっくり。
氷は奥秩父の雪解け氷でつくられているそう。たっぷりと盛られた氷には、ミルクシロップがかかっていて、氷の中には豆かんと粒あん。
そして、トッピングにはカルピスヨーグルトエスプーマと柚子皮。エスプーマとは、ムースのような泡状のソースのこと。
まるで生クリームのような見た目ですが、とてもさっぱりとした味わいです。
溶けちゃう! 早く食べなきゃ! という気持ちと、いろいろな蜜をゆっくり楽しみたいという気持ちのせめぎ合い(娘はさらに黒蜜まで追加注文)。
お茶シロップの味が加わって香ばしさが出たり、すっきりとしたり。美味しくて楽しいかき氷でした。私はほうじ茶、娘は和紅茶がお気に入り。
後日、今度はテイクアウトのかき氷もいただきました(テイクアウトは、現在はサービスを終了しています)。
こちらはお茶シロップなしの、シンプルバージョン。なかなかのボリュームです。
暑い日差しの下で、美味しくいただきました。
この畑屋さんのように、歴史ある建築が身近にあるのも飯能の魅力の一つ。特に畑屋さんのある大通り沿いには今も昔から残る建物が多くあります。
昔、このあたりにはどんな世界が広がっていたのだろう?と想像がふくらみます。私たちはこの日、畑屋さんを訪れたあと、飯能の歴史について少し調べてみました。
畑屋さんを含め、様々な建物について書かれた『わがまちの建築遺産 飯能市に残るもの残すもの』という本をお借りして読んでみたり。
狭山茶のシロップと、奥秩父の雪解け水を使ってつくられている、ここでしか味わえない大人味のかき氷。それを歴史ある建物でいただく。
そして、実際に歴史ある建物を自分の目で見て、飯能の昔を思い、調べて知る。これは今の娘とだからこそできる、飯能の楽しみ方だと感じました。
かき氷、私たちがお伺いした後に新メニューも追加されている様子! 娘も夏休みに入ったので、午後のおやつタイムにまた行ってみようと思います。
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