たべる

書いた人:清水 麻由

2024.07.12

ぽかぽか太陽のような心地よさ「CAFE GERAN」

ぽかぽか太陽のような心地よさ
「CAFE GERAN」

春には見事な桜、夏には鮮やかな緑。

自然あふれる川沿いの、桜並木の向かいにこの春、明るいオレンジが目を引く「CAFE GERAN(カフェ ゲラン)」がオープンしました。

お店を切り盛りしているのは、安齊亨(とおる)さんと紗和(さわ)さんご夫妻。

入間市出身の紗和さんが、ご実家に近い地域で店舗を探していたところ、中古住宅として売りに出ていたこの場所に出会います。

「もともと川や公園の近くなど、緑のあるところでお店をやりたかったんです。景色がよくて気持ちのよいところだな、とここに決めました」

太陽をイメージした明るいお店

都内で暮らしていたお二人は、昨年4月に飯能へ移住され、今年3月15日にCAFE GERANをオープン。

店内は窓から明るい光が入り、木調の温かさを異国情緒のある小物とが絶妙にマッチした心地よい空間です。

「落ち着く場所にしたくて」と紗和さん。太陽のようにぽかぽかと、暖かくて明るいお店に、と付けた店名は「GERAN」。

紗和さんが好きだという国民的漫画家が描いた、太陽の王様の名前が由来です。

紗和さんデザインのロゴもおしゃれです。

雑誌のデザインの仕事をしていた紗和さんと、フィギュアの色彩見本を塗るフィニッシャー(色彩師)という仕事をされていた亨さん。

お二人で壁や床を塗ったりと、ものづくりの経験やセンスを活かした店内となっています。

カフェの夢から生まれたこだわりのコーヒー

出会う前からそれぞれ「いつかカフェをやりたい」という夢があった亨さんと紗和さん。お二人ともカフェで働いたこともあるそう。

紗和さんはご実家が自営業だったこともあり、自然と自分でお店をやることをイメージできていたとか。

「僕はシンプルにコーヒーが好きだったというのがあります」と亨さん。

「コーヒーは独学で始めたのですが、荻窪に住んでいたときにネルドリップを普及させる会があって。その焙煎クラブで2年くらい焙煎をさせてもらったんです」

自分でお店をやるなら、ネルドリップでコーヒーを淹れると決めていた亨さん。

ネルドリップは、豆の油分の美味しさなどがそのままコーヒーに出ることから、苦味が強い深煎りの豆でもまろやかな味わいになるそう。酸味の強いコーヒーは、角がとれてさわやかに。

亨さんのおすすめは、パナマのハートマン。「荻窪で初めて焙煎した酸味系のコーヒーで、浅煎りでも深煎りでも美味しいんです」

ふだんコーヒーに砂糖やミルクを入れているお客さんが、ひとくち飲んで「入れなくても美味しい!」と言ってくれたそうです。

「冷めても美味しいコーヒーを目指しています」

デカフェもこだわりのコーヒーを選んでいます。普通のコーヒーに比べて物足りなさを感じてしまうことの多いデカフェですが、こちらのコーヒーはしっかりとした味わい。

カフェインを控えている方も、美味しいコーヒーを飲むことができます。

美味しくて優しいお菓子と食事

スイーツやランチは、西荻窪のケーキ店でお菓子のつくり方を学んだ紗和さんのご担当。

CAFE GERANでは、米粉を使ったお菓子とパンを提供しています。

「カフェといえば、パンやケーキというイメージがありますが、現代人は小麦を取り過ぎているような気がして。私も小麦は食べるのですが、小麦ばかりに偏らないよう、うちに来たときは米粉でからだを休めてもらえたら、と思っています」

砂糖も白砂糖を使わない、平飼いの卵を使う、など意識しているそう。

※フルーツの内容は季節によって変わります

「たくさんの方に気軽に来ていただきたいので『からだにちょっと優しい』くらいの感覚だとうれしいです」

米粉パンのフレンチトーストは、もちもちして美味しいと好評だそう。ランチメニューは野菜もたっぷりで、素材を活かした優しい味です。

地域の人の憩いの場にも

週に5〜6日オープンしているのもうれしいポイント。ドリンクと焼き菓子はテイクアウトも可能です。

自家焙煎のコーヒー豆も購入できます。

これから夏向けのデザートやドリンク、ランチメニューも増えるとのこと。ビールも飲めるようになる予定です。

「近くの病院のスタッフさんなど、仕事帰りに息抜きに来られる方もいます。仕事の愚痴もここで解消して帰ってもらえれば(笑)」

お二人の優しさを感じます。

「飯能にずっと住んでいるお客さんは、自然についての知識が豊富でお話していて面白いですし、移住された方も飯能に魅力を感じて来られているので、お話していて楽しいです」と紗和さん。

亨さんはこの場所に住んで初めて、近くで歩いているキジや飛んでいるトンビをまじまじと見たそう。

「時代劇でしか聞いたことがないような鳴き声も聞けて、新鮮ですね(笑)」

今後やってみたいことも伺いました。

「お店が休みの日に、焙煎クラブをやりたいと思ってます。自分でコーヒーを焙煎してみたい人に焙煎機をお貸しする、という形で」と亨さん。

自分で焙煎したコーヒーを飲めるなんて、面白そうです。焙煎クラブ飯能支部の発足が楽しみですね。

ゆくゆくはワークショップスペースとしての利用もできるようにしたいそう。

これからも、ますます楽しみなCAFE GERAN。太陽の王様もきっと大満足の心地よい空間で、くつろぎのひとときをお過ごしください。

関連情報

店名
CAFE GERAN(カフェ ゲラン)
所在地
飯能市征矢町7-18
TEL
042-981-6276
042-981-6276
営業時間
11:00〜18:00
定休日
不定休
(Instagramまたは店頭でご確認ください)
駐車場
2台あり
Instagram
@cafe_geran_hanno

アクセス

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記事を書いた人:
清水 麻由

飯能周辺のイベントに出没しては、消しゴムはんこなどを彫る人。造形屋。自由人の夫&息子とゆるくて愉快な飯能ライフを送っています(飯能市内で広いおうち探してます)。

  • アート・クラフト屋イワオカフェ
  • くらしの修繕センター・イワオヤ
  • ウッドターニング(木工旋盤)修行中

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