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書いた人:オオタケ ユウスケ

2021.08.21

「センパイ移住者のーと」 #02 鈴木優太さん・恵さん(永田台)

「センパイ移住者のーと」#02
鈴木優太さん・恵さん(永田台)

自然豊かな飯能から都内へ通勤

飯能駅から路線バスで約20分。飯能市と日高市にまたがる「西武飯能・日高分譲地」は、1988年に分譲が始まった高台のニュータウンです。分譲開始から30年以上が経つ街は、いまも新区画の開発が進んでいる最中。飯能側の永田台には新しい住宅が立ち並び、若い家族が移住しています。その一角に住む鈴木優太さん・恵さん夫婦は、2020年5月に千葉県流山市から転居してきました。

「結婚を機に一戸建ての家を建てることを検討していて、いろいろな場所を見て回ったんです。それまでは埼玉に縁がなかったのですが、自然があり通勤もできる飯能を知って住むことにしました」と優太さん。

夫婦とも都内に電車通勤ですが、コロナ禍の影響で在宅勤務が多いとのこと。また、始発駅の「飯能」から座って通勤できるので、多少の時間がかかっても通勤は苦ではないそうです。

移住の決め手は自由に家が建てられること

「西武飯能・日高分譲地」の特徴は「建築条件」がないこと※。新区画には個性的な注文住宅が並んでいます。お二人にとっても「建築条件がなく、分譲地までの並木道が美しく避暑地を思わせる雰囲気がとてもよかったこと」が飯能を選んだ決め手だったそうで、こだわりを詰め込んだ新築を建てました。

コンセプトは「健康」。地元の西川材を柱や床にふんだんに使った温かみのある木の家です。取材でお邪魔したときも、玄関を入ってまず感じたのは木材の爽やかな香りでした。飯能は林業が盛んな土地で、スギやヒノキが植えられ、山間の道沿いには製材所が多くあります。こういった地産地消の建材は人にも環境にも優しい、飯能の魅力の一つです。また、飯能市では西川材を使用した住宅の建築・リフォームなどに補助金を交付する制度も設けているのもうれしいポイントです。

優太さんによると間取りにもこだわりがあるとのこと。「人が集まる場を作りたくて、1階は仕切りを設けずに広々とした空間にしました」その中心には薪ストーブが据えられ、団欒の時間を演出します。

また、市街地と比べ標高の高いこともあって、爽やかな風が吹き抜ける永田台。取材で訪れた8月の上旬は関東地方を熱波が襲っていましたが、鈴木家ではエアコンをつけずに過ごしていました。ほかにも「朝、鳥や虫の声で目覚めリラックスする」とのことで、四季の移ろいを感じることができるのがこの場所の魅力だそうです。

飯能への期待

休日はハイキングが趣味になったという鈴木さん夫婦。移住してから市内のハイキングコースはほとんど歩いたそうです。

「すぐ近くには多峯主山(とうのすやま)もありますし、散歩感覚で出かけられるのがいいですね。この里山を壊さずに自然・人・いきものが幸せに暮らしていけるといいと思います」

一方で、まだ移住してから日が浅くコロナ禍という事情もあり、あまり出掛けていないそうですが、飯能市のスタンプラリーに参加し、蔵を利用した店や所々に残る石垣、町屋など、飯能の歴史を感じるスポットがあることを知ったとのこと。

「飯能の魅力をもっと発掘してみたい」そうお話しするご夫婦の飯能での暮らしを、はんのーとでも応援していければと思いました。

写真:赤井 恒平

※不動産会社、物件によっては「建築条件付き」という分譲方式もあります。

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記事を書いた人:
オオタケ ユウスケ

埼玉都民のための「ライフタウン」メディア「西埼玉暮らしの学校」を主宰する地域の編集者。西武池袋線「西所沢」で土曜日だけ開店する小さな書店「サタデーブックス」を経営。埼玉ハンノウ大学の運営ディレクターとしても活動中。

  • 「西埼玉暮らしの学校」主宰
  • 「サタデーブックス」店主
  • 埼玉ハンノウ大学・運営ディレクター

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