その昔、飯能やその周辺から木材…
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あそぶ
前編を読むと冒険を満喫して、さぞ楽しくクルージングしているように見えるかもしれないが、名栗川はそんなに甘くなかった…。
河川広場のおばさまが言っていたように川の水は少なく、浅瀬が多く、岩場もスリルを演出。吃水が少ないSUPでもフィンが底がついてしまい、浅瀬を乗り越える苦行と優雅なクルージングが繰り返される。
実際やってみてわかったことだが、カヤックはSUPに比べて吃水が深かったり、カヤックの中にたまった水を出す作業が頻繁に必要で、どちらかというと名栗川下りはSUPのほうがいいです。どなたの参考になるのかわかりませんが。
カヤックおじさんのこの表情が優雅なクルージンだけではないことを物語っている。「あとどのくらい?」と最初に聞かれたときにはまだ2kmしか進んでいなかった笑。
クルージングの途中、漕ぐ手を休めSUPに寝ころび流れに身をまかせてみた。見上げた空、ゆっくり流れる木々、やさしいせせらぎ、名栗を出発してからというもの決して楽ではないが、その疲労感さえ、なんだかとっても心地良く感じられ水に溶けるような感覚だ。
ゴールの飯能河原が近づいてきた頃には辺りが暗くなり始め、途中、川下りをやめてバスで帰ることも考えたが、一度燃え上がった冒険心は名栗河川広場を出て7時間経っても(かろうじて)消えることはなかった。ゆっくりと流れる風景の先に見える家々の灯りやライトアップされた割岩橋が、自然と人間界の境界線を知らせているように思えた。
無事、飯能河原に到着し喜ぶのも束の間、あたりは真っ暗。パッキングのために明るいところに移動して、そのままそそくさと飯能駅まで歩き全行程が終了。どっぷりとした疲労感と、達成感、そして「紅葉の吾妻峡でまたやりたいね!」なんていうさらなる冒険心をわかちあって、それぞれ帰路についた。
飯能に住んだからには!と軽いノリで川下りをしてみたが、名栗からの川下りは水量の少なさゆえ、かなりハードなものとなった。SUPなのに水深が浅いと危険で立てず、ほとんど膝立ちで漕いでいたため、膝が擦り切れて痛いのなんの。膝擦れ対策しといた方がいいです。どなたの参考になるのかわかりませんが。
名栗からの川下りは正直おすすめできないが、原市場あたりからであれば水量もそこそこあり、渓谷の中をゆっくり進む感じでおすすめ。子どもとなら大きめの浮き輪で下るなんて人もいるので、ドレミファ橋あたりからがちょうどいい。
いずれもバスでアクセスでき気軽に楽しめるので、飯能在住でなくても十分楽しめる。あわよくば飯能河原で誰かがBBQして待っていてくれたり、奥むさし旅館のお風呂で疲れを癒したら最高では。ところで東京湾まではどれくらいあるのだろう?
出発:名栗河川広場 10:20
到着:飯能河原 17:20(7時間20分)
距離:17.3km
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