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あそぶ
飯能の中でも特に山深い名栗エリアにある、市内でも屈指の景勝地「名栗湖」。そのほとりに30年以上にわたりカヌーをつくり続けてきた工房があります。近年のアウトドアブームにより、都内の若者やファミリーを中心に人気を集めているということでお話を伺ってきました。
カヌーだからこそできる体験
工房の中に入るとまず最初に出迎えてくれるのが空間いっぱいの木の香り。これだけでも気分がリフレッシュできそうです。チン!とエントランスにある呼び鈴を鳴らし、スタッフの方に奥へ案内していただきました。
そこで作業していたのはカヌー工房代表の山田さん。仕事中にお邪魔してしまったにもかかわらず「ちょっとだけ待っててくださいね」と笑顔で言うと、てきぱきと片付けて手を空けてくださいました。「最近カヌー体験の方が多いので、メンテナンスしていたんです」と山田さん。やはりカヌー人気の高まりは本当のようです。
もともとキャンプ場の多いエリアだったことに加え、2021年4月には「ノーラ名栗」というグランピング施設もオープンし、飯能を訪れる若者が倍増。一泊した次の日にカヌー体験をしに来る人が多いのだそうです。
しかもカヌー体験は1日2,200円ととてもリーズナブル。実際、2時間も漕げばヘトヘトになってしまうそうなのですが、それでも十分お得です。でも、カヌーって初心者でも乗れるものなんでしょうか? 山田さんに聞いてみました。
「名栗湖は流れもなく初心者でも大丈夫です。水面が近いので水の匂いを感じたり、カヌーに鳥がとまったり、ヤマセミが縄張りを荒らされたと思って飛んできたり。面白い体験ができますよ」
なるほど。他の乗り物にはない水面を滑るように進む感覚は、想像するだけでも気持ちよさそうです。
大人の憧れ!?マイカヌーをつくろう
カヌー体験のお話を聞いた後、工房内を案内していただきました。よく見る細長いタイプのものから丸っこいもの(後で聞いたらヨットだそうです)、製作途中のものまでいろいろ。さすが工房。「これはお客さんがつくってるものなんですよ」と山田さん。なんと、カヌー工房では自分でカヌーをつくることもできるんです。
「カヌーのキットは11万円~。シーカヤックやヨットなど大きくなるにつれ値段は上がります。キット代の他に工房使用料が3,850円で、だいたい30回程度で完成しますよ」
つくったことがない方(ほとんどの人がないと思いますが)でも心配無用。つくり方はフレンドリーなスタッフが教えてくれるのでご安心を。過去には小学5年生がお父さんと一緒につくったりしたこともあったそうです。取材時にもあと数回で完成というところまできているお客さんがいて、休憩時は工房の皆さんと楽しそうにおしゃべりしてました。30回も飯能に通ったらもう工房の一員ですね。
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記事を書いた人:
赤井 恒平
飯能生まれ。AKAI FactoryやBookmarkを手がけた、飯能リノベーションの第一人者。地域や人をつなぐ「橋をかける仕事」をしています。
- 飯能市キーマン
- AKAI Factory 代表
- 埼玉県「まちなかリノベ賞」最優秀賞(R2年度)